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You need chaos in your soul to give birth to a dancing star.
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# The Jesus Lizard / SHOT
 
 【★★★★】

・・・さて、The Jesus Lizardですか・・・。
・・・困りましたね・・・。

自分で取り上げておいて困ったというのも何なんですが、要は「こんなもん読むよりとっとと聴いて下さい!」というか、そっちの方が早いんじゃないかなぁ・・・という・・・。
・・・とはいえ、私の場合初めて聴いたときはさっぱり分からなかったですね・・・。
「・・・なんだこの変なの?・・・」という。(笑)
ところがやっぱりターニングポイントというものはあるもので、ずっと聴き込んでいくうちに「・・・これ、物凄くかっこいいんじゃないか!?」という感覚が生まれるわけです。

そう、目茶苦茶かっこいいんです。

やっていることが早すぎると思うんですよね。
88年付近にThe Jesus Lizardは結成されたわけですが、それでこの音はないだろうと。
(・・・『SHOT』は96年ですが・・・)
とくにジャンル分けに意味があるとは思ってはいないのですが、ある程度の目安になればというなら、私の中では(・・・世間一般とはズレると思いますが・・・)早すぎた『カオティック・ハードコア』の一種かなぁ・・・という気がします。
(・・・当時は『ジャンク』という区分けだったのかな?・・・)
そしてその音は今でも絶大な影響を与えている。

The Jesus Lizardは各人のテクニックが恐ろしく高いのですが、なかんずくThe Jesus LizardをThe Jesus Lizardたらしめているのは間違いなく狂人であるヴォーカルのDavid YowとベースのDavid Simsでしょう。
ぶっちゃけDavid Yowのヴォーカル、残念なことに(笑)間違いなくアタマがおかしいです。
とりあえず叫んではいるのですが何だか一番大事な部分が完全に腑抜けていて物凄い適当に聴こえてしまうんです。
いわゆる「かっこいい痺れる叫び」とは対極、というか極北にまで行ってしまったまぁある意味確かに「痺れる叫び」ではあるのですが・・・。
(・・・そのあたりgravityや31Gあたりのバンドと通じるものがありますね・・・)
・・・が!これがThe Jesus Lizardを唯一無二とさせている所以!
誰も真似出来ない実に魅力的なヴォーカルなんです!
そしてDavid Simsのベース。
ときにひたすらにダウンピッキング・・・と思いきや、いやぁそれはもう異常にうねるうねる。
完璧にThe Jesus Lizardの音楽的中枢を担いまくってますね。

The Jesus Lizardの前身はそんな困ったDavidコンビが在籍していた『SCRATCH ACID』という伝説的バンド(こちらも激チェック!)なんです。
SCRATCH ACID解散後、同バンドにいたDavid SimsとRey Washamはなんとex.BIG BLACK・現SHELLACのSteve Albiniと『RAPEMAN』を結成。
・・・が、その素晴らしき名前の故かRAPEMANは短命にてご臨終・・・。
で、ついに再びDavidコンビとギターにはDuane Denison(ex.CARGO CULT)、初期においてはドラムマシーンでしたが後に正式にドラマーとしてMac McNeillyを迎え、ここにThe Jesus Lizardが誕生するわけです。

この『SHOT』という音源、実はThe Jesus Lizardのメジャー移籍第1弾の音源になります。
(「何でTouch & Go時代の名盤を取り上げないの?」とか突っ込まれると思いますが他意は無いです。実際SHOT凄くいいと思うし・・・)
・・・さらっと「メジャー移籍」と書きましたが実はこれとんでもないことだったんです・・・。
当時、カウンターカルチャーとしてのインディーズシーンの意義が薄れていく中、その理想形をいくバンドとしてリスペクトを受けていたのがFugazi(Dischord)とThe Jesus Lizard(Touch & Go)でした。
FugaziのIan Mackaye曰く『インディーズとしての筋を貫いて、なおかつちゃんとレコードを売っているのは、FugaziとThe Jesus Lizardだけだ』。
つまりインディーの理想形としてのThe Jesus Lizardがメジャーと契約することはある意味一つの裏切りのようなものだったんですね。
・・・まぁ・・・実際のところの実情は・・・よくわからないです・・・。
うーん・・・私個人としては・・・そこに拘りはないですね。
まぁ・・・ただ・・・バンドとしての終焉を早めてしまった感はありますが・・・。

『SHOT』、全13曲、大作です。
が、意外に長く感じない、というか実際それほど長くはないんです。
1曲1曲が結構コンパクトにまとまっている。
曲によっては「あれ?これで展開終わり?」みたいなものもあります。(・・・そこがいいんだなぁ・・・)
ちなみにTouch & Go時代には蜜月であったAlbiniは本作からは姿を消します。
何やらバンドとAlbiniとの間に何らかのいさかいがあったようですがそこは狂人同士なので仕方ないですね。(笑)
が、感触はAlbiniがいた頃とほぼ変わらず。
逆にこんなんでメジャーで出して売れるのだろうかと心配になります、ほんとに。

とにかく上記にも挙げましたがカオティックというか叙情性というものはほとんどない。
それ故に私の場合は最初に聴いたときほぼ理解不能・・・。
・・・ところが・・・その地平を打ち破るととんでもない世界が待ち受けているのです。
『不穏が基本』って別にシャレを言っているわけではないのですが、気持ち悪さも度を越すととてつもない快感になります。
・・・人間もここら辺まで来るといい加減後戻り出来ないですね・・・。
とてもかっこいいとは言えないヴォーカルがとてつもなくかっこいい(はぁ!?)David Yowの声にはひたすらに痺れる。
いわゆる『かっこよさ』とは無縁、内面をえぐり出し痙攣しているヴォーカル。
(ちなみにThe Jesus Lizardのライブを観る機会があったのですがDavid Yowは何ときちんと『音源通りに』歌っていました・・・一応ちゃんとそれぞれの曲に音程があるみたいです・・・いい加減じゃなかったんだ(笑))

・・・『鋭さと不穏』・・・。
David SimsのベースとDuane Denisonのギターの絡みは20年の時代を軽々と超える。
全く現在進行形でおかしくない。
とにかくベースの凄まじさはこの上ない。
突進する・・・うねる・・・突進する・・・うねりまくる・・・ツボに刺さりまくる。
そこに金属的ギターが「ガッガッガガッガッ」というもうここしかないというリズムで切り裂く。
・・・そしてベースとギターのユニゾンの図太くうねるリフ・・・。
・・・たまらない・・・もう生理的に直撃する・・・。
そして鋭さの中にも瞬間的に『浮遊感』を描き上げ・・・再び鋭利に突き刺す。
疾走しながらもキメをビシビシと決める感覚にも痺れるが、ミドルにおけるギターの切れ味とその間を縫うベースのうねりに身を任せるも至福の極み。
・・・徹底して不穏を誘うリフ・・・。

リズム的にむやみやたらな変拍子は感じられないが、それでも全体を通しての変則感が刺さるのは尋常で無い各パートの絡み合いと中毒性の高いDavid Yowの声からか。

・・・ひたすらに・・・最高ですね・・・。

・・・そしてCapitol(メジャー)の社長も最高ですね『期待してない』って言ってたそうですから(笑)・・・。


・・・さて、ほんとは1つ追加してもいいかなくらいに思っていましたが・・・
さすがに張り切っちゃったのか13曲はやっぱり多い。
各曲のクオリティは高いのでラストまで聴けますが・・・。
M1.~M7.あたりまでのとんでもないテンションに対し、後半若干トーンダウン(それでもかなりクオリティは高い)を感じる。
聴き込むほどに良くはなるので物凄く微妙なところなのですが・・・The Jesus Lizardだけに厳しくいきたいと思います。

個人的に好きな曲は・・・書きません。
このバンドに関してはあまり意味がない。


ちなみに期間限定(?)でThe Jesus Lizardが再結成ライブをしているという情報もあるのですが・・・?
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